2月5日、「下町ボブスレー」の推進委員会から、平昌オリンピックでの使用契約を結んでいたジャマイカ代表に、本番での「下町ボブスレー」製ソリの使用を拒否されたことを表明した。本番では、ラトビアのBTC社製の物を使うとのことだ。
本番での使用を拒否された理由は、ざっくり言えば下記2点である。
- ドイツでの滑走テストで、ラトビア製のソリと比較して2秒遅かった。
- 1月に行われた2度の機体検査に不合格だった。
ボブスレーに詳しくないので、1点目はテスト条件などが正しかったのか分からず判断できないが、2点目は致命的であろう。これまで何年もプロジェクトを続けてきたにも関わらず、直前の検査に合格できないというのは、全く言い訳のできない事実だ。ジャマイカが不採用としたのは当然である。
一方、本件に際し「下町ボブスレー」側は6,800万円もの多額の損害賠償請求をちらつかせるなど、泥仕合の様相を呈し始めている。
このプロジェクト、なんでこんなことになったのか。どうも経過を追うと、「こうなるべくしてこうなった」としか言いようのないものであったようなのだ。
そして、少なくとも安倍晋三が総理に返り咲いてからのこのプロジェクト、いわゆる「もり・かけ」に代表されるような、典型的な「安倍晋三案件」の匂いが漂っているのである。
- 下町ボブスレー誕生の経緯とその後の成績
- 大田区のまちづくりプロジェクトから政治宣伝プロジェクトに
- そもそも競技へのリスペクトはあったのか?
- すべての安倍晋三案件を貫く背骨
- ラトビアにあった本物の下町ボブスレー
- 下町ボブスレーが消えたあとに、道徳の教科書に何を載せるべきか?
下町ボブスレー誕生の経緯とその後の成績
下記サイトにあるように、下町ボブスレーは2011年秋からスタートした。
秋、大田区産業振興協会の職員二人がA4用紙2枚のボブスレーの寸法図を持って現れた。この下町ボブスレープロジェクトはそこからスタートしたのである。
「大田区産業振興協会」から始動していることからも分かる通り、そもそもの始まりは大田区のまちおこしである。
本格始動するのは2012年。まず仙台大学にてソリの実物を分解し、その構造を確認したのだという。その時の感想は「こんなもんか」だったそうだ。随分シンプルなものと捉えたのだろう。
設計は2012年8月30日に終わり、その後金属フレーム部分については大田区のいろんな工場で分業で制作され、無償且つ短期間で完成した。金属フレーム部分は、下記写真の赤く塗られているエリアのことである。ボディーは童夢カーボン・マジック(現在の東レ・カーボンマジック)が作成した。
プロジェクトは快調に滑り出し、その年の全日本選手権で、なんといきなり優勝を決めてしまう。日本における当時のボブスレーの競争率がどのくらいのものだったのか良くわからないので、どのくらいの快挙なのかは分からないが、それにしても初出場で優勝というのは上出来すぎる。
だが、残念なことに、その後快進撃が続くかというとそうでもない。その次の全日本選手権での優勝は、2017年度(2018年1月7日)の全日本選手権である。ビッグタイトルの獲得実績に乏しく、性能的な評価も得られなかったため、ソチと平昌の2度のオリンピックで、日本代表チームから採用を見送られる。そこで、ジャマイカ代表に無償でソリを提供することとなった。
つまり、自国で採用されないほど低性能なソリを、映画「クールランニング」で知られてはいるが強豪国とはいえない国に、「有名チームがオリンピックに採用した」という実績を作るために、無償で押し付けた、というのが実態なのではないかという気がしている。
ジャマイカ代表における下町ボブスレーの目立った成績は、女子チームの2017年のNAC#2における2位だが、今回下町ボブスレー採用を見送ったのは、その女子チームである。男子チームは下町ボブスレーを使い続けて、オリンピックに出場できなかった。つまり、下町ボブスレーのソリが競技での実績に結びついた顕著な事例はあまりないということである。*1
大田区のまちづくりプロジェクトから政治宣伝プロジェクトに
2013年6月7日、下町ボブスレーは中小企業庁のJAPANブランド育成支援事業に採択される。
JAPANブランド育成支援事業とは、日本の中小企業の優れた製品を海外に売り出し、販路を拡大する目的で作られた事業である。
安倍晋三をウォッチしてきた方々ならよくわかると思うが、安倍ちゃんやその界隈の人々はこういうのが大好き。日本のその辺にいそうな人が実は優れた職人で、彼らの仕事が世界の誰にも負けない何かを生み出して世界で活躍する、みたいな絵面を作り出し、そこに自分が乗っかるのがたまらなく好きなのである。*2
例えば、橋本聖子は文部科学委員会でこのように発言している。(下記リンクから、34番の橋本聖子の発言を選択のこと)
一つ日本が大変誇っているものというのは、やはり何といっても世界最高の技術力だというふうに思うんですけれども、日本では今、そういった用具の開発ですとかウエアの開発ということになりますと、マルチサポートで今やっていただいてはいるんですけれども、世界に比べると大変まだまだ乏しい予算なんです。今、用具の開発や例えばウエアの開発一つにしましても、その最先端の技術力は持ちながらも、今、日本の現状は各スポーツメーカーに任せているというような状況なんですね。これを是非、これからの新しい産業の開発ということも含めながら、日本が力を入れると世界最高のものになる。先日、ボブスレーのそり、町工場の皆さんに技術を結集していただいて作り上げた、これは実は世界一になるんですね。
そういったことを含めると、新しいスポーツ産業に日本がどれだけ力を入れていくかということも大切な分野になると思うんですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
大変日本語の怪しい答弁である。また、上に書いたとおり、下町ボブスレーは最初の全日本選手権優勝後、はっきり言って暫く目立った成果を出していない。それなのになぜ、「これは実は世界一になるんですね」などと断言できるのか、全く意味がわからない。*3
また、安倍晋三は施政方針演説で下町ボブスレーを取り上げ、「世界一を目指して行こうではありませんか」などと怪気炎を上げている。
損害賠償請求にまで話が及んでいる下町ボブスレー。性能は劣り、検査にすら合格できないという散々な有様。かつて安倍総理は施政方針演説で下町ボブスレーを取り上げ「今こそ世界一を目指していこうではありませんか!!」と気炎を上げていた。失敗が明らかになった現在、虚しさだけが残る。。 pic.twitter.com/dIXvWgMVW3
— HOM55 (@HON5437) 2018年2月7日
そして、こんなものまで作ってしまう。
エントリー冒頭にも上げたこの写真。これはなんと、教育出版社の道徳の教科書である。内容としては、町工場の人々の挑戦とその結果の全日本選手権優勝を称えるものだが、写真の中心にはデカデカと安倍晋三の写真が掲載されている。*4
現職の総理大臣を道徳の教科書に載せようという教育出版社の感性にまず驚かされる。そして、もちろん上に書いたとおり、全日本選手権優勝は2012年12月23日なので、第二次安倍政権の誕生前の話である。安倍晋三とは一切関係がない。
それにしても道徳教科書の写真、官製プロジェクトの嫌な匂いがプンプン漂う写真である。それに、選手や職人より安倍晋三が何故目立っているのか?
そしてこの道徳教科書、編集者の一人である貝塚茂樹(武蔵野大学教授)は日本会議系の教育学者で、文科省の中央教育審議会委員を歴任した安倍政権の道徳教育政策ブレーンである。つまり、政治宣伝のためにきっちりと利用しているとしか言いようがない内容なのである。
そもそも競技へのリスペクトはあったのか?
そもそも大田区の町工場がなぜボブスレーに挑戦したのか。下町ボブスレーの公式サイトにこのように書かれている。
・なぜボブスレーなの?
大田区は金属加工会社が集積しており、多品種小ロットや試作品が得意な会社が多いです。冬季の競技は道具の重要性が高く、大田区や日本の技術がPRできるのではという想いからボブスレーに挑戦しました。
つまり、「ボブスレーをやりたかった」のではなく、「自分たちのPRのためにボブスレーをやってきた」と書いているのである。また、上にも書いたように、下町ボブスレーのGMである細貝はボブスレーを見た最初に「こんなもんか」と考えたのだという。最初に全日本に勝ったことから仕方がないのかもしれないが、はっきり言って舐めていたのではないか?
ボブスレーについて自分は詳しくないが、スポーツ機材としてはシンプルな形状の機材ほど「難しい」のはよく分かる。ましてボブスレーのソリは、駆動部品すらないのである。
スポーツ機材は感覚的な部分も含めて性能の一部になるので、シンプルな形状の機材ほど、微妙な感覚の違いが選手にとっての性能の差異となって現れてしまう。そのため、単純に試行回数を増やすことで、直線的にノウハウを積み上げるのが難しいのだ。
実際、機材の性能が成績に直結するような機材スポーツにおいては、元競技選手が機材制作に関わっているケースが多い。それは、選手の感性など、言語化が難しい領域をカバーするための数々の調整ができるのは、結局選手の感性を知る元選手しかいなかったりするからだ。
自分の詳しい領域で言うと、サイクルロードレースの元選手が自分のブランドのロードバイクを売り出し、世界のトップレースで使われるパターンである。例えば「カンピオニッシモ」エディ・メルクスの立ち上げた「EDDY MERCKX」、「ライオン・キング」マリオ・チポリーニの立ち上げた「M.CIPOLLINI」、将来を期待されながら20歳にして引退することになった悲運の選手であるエルネスト・コルナゴが立ち上げた「COLNAGO」が代表的なものである。下記のブランドのロードバイクは、世界の名だたるビッグレースに出場している。*5*6
Hand made in Italy フレーム M.CIPOLLINI(チポッリーニ) BOND(ボンド)
COLNAGO OFFICIAL SITE - コルナゴ公式サイト
彼らの国にももちろん優れた加工技術を持った企業が沢山有るのだろうが、重要なことはそのスポーツにおける成績に直結するようなものを作ることができるのか否かである。
下町ボブスレーのように、競技に対するバックボーンのある関係者が中心にいない組織で、単なる腕自慢のために技術を宣伝するような企画でオリンピックを目指そうとするなど、土台無理な話であったということだ。
また、この下町ボブスレー、公式Twitterでこんなことをつぶやいている。
自分たちが参加しようというオリンピックの開催国に対して、随分な物言いである。真面目に競技で成果を出し、本気でメダルを取りに行こうというのであれば、単なる対戦相手ならまだしも、開催国を相手にこんなことが書けるだろうか? 普通なら書いている途中で「ジャマイカ代表への裁定に影響しやしないだろうか」などと思い浮かび、Twitterに上げるのをやめるはずである。
はっきり言って、ボブスレーという競技に対するリスペクトがないばかりか、成績を残すことすらどうでもよく、単にオリンピックの参加実績さえあればよかったのではないか? そんな気さえするのである。
すべての安倍晋三案件を貫く背骨
下町ボブスレーの大田区から選出されている平将明は、細貝GMとのトークイベントで、このように語っている。
平「細貝さんは、今、安倍総理に最も影響力がある中小企業の社長と言われている」
— ロジ (@logicalplz) 2018年2月9日
細貝「経営者の会で3年くらい前に勉強をしているところで僕らも入れてもらった」
平「細貝さんが安倍さんに『補助金の申請資料が多すぎる』と言ったら、結果的に書類が半分くらいになった」
pic.twitter.com/o5uQZFqqcp
申請書を減らすということは、色々な審査プロセスを吹っ飛ばして有利なように取り計らっているということである。いわゆる「もり・かけ」で見られたような、情実でもって人に有利になるように取り計らうというか、身内贔屓で物事を進めようとする姿勢がこういうところでもまた出てくる。
また、先に書いたとおり、安倍晋三は下町ボブスレーを施政方針演説で取り上げる。当時は一地域おこしプロジェクトでしかなかった下町ボブスレーを施政方針演説でわざわざ取り上げるなど、極めて異例ではないか。
そして、施政方針演説の結果、こんな「奇跡」が起こってしまう。
細貝 そう。メインスポンサーで全面的に応援したい。モノづくりっていうものの大切さと、そういったものの絡みで我々も支援したいという気持ちになりましたと。 それでもまだまだ下町ボブスレーは創業直後みたいなものだから、20数年前のウチの会社みたいに信用がない。ここで安倍晋三さんが大ヒットを飛ばしてくれる。
enmono いきなり出てきましたね。
細貝 そう、ここで出てくる。総理になられた時、施政方針演説ってあるじゃないですか。あそこで大田区の企業が下町ボブスレーというプロジェクトで世界を目指していると。
enmono 言ってくれたんですね。素晴らしい。
細貝 下町ボブスレーに対して信用がついて、そこでスポンサーがドドドドッと。だから後付けなんだよ、もう全部。先に走っちゃうから、金使うこと前提。あとは奇跡がボンボンボンって。ここで2台作っちゃった。連盟ともね、その年の10月、オリンピックまであと4ヶ月という時に共同記者会見、新型機発表、やるわけじゃないですか。チーム・オブ・ザ・イヤーというサイボウズの賞もとって(2013年ベストチーム・オブ・ザ・イヤー一般部門を受賞)、色んなことがチー ムとして評価されて「いやぁ順風だ」と思ってた瞬間の表彰式の裏では……採用するかしないかっていう話になってたんです。
「ドドドドッ」と付いたスポンサーの数々は、下記リンクに記されている。
主たるところだけでも、ひかりTV、ANA、伊藤忠商事、東芝など、サザエさんの放送でも始めようというのかというほどの、凄まじい陣容である。そして、対談で細貝GMが言っているように、そのスポンサーの力によって「2台作っちゃった」わけである。新型機の開発やその後の展開など、安倍晋三の施政方針演説抜きにはあり得なかったということである。
また、この施政方針演説の年に、下町ボブスレーは中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」に選ばれる。つまり、首相の鶴の一声で、経産省の肝いりプロジェクトになったということだ。
安倍晋三案件は、全てこれなのである。行政に求められる、平等とか公平みたいな概念が、安倍晋三には一切通用しないのである。
「銀河英雄伝説」というライトノベルで、主人公のヤン・ウェンリーの言う非常に有名な、下記の台詞がある。
政治の腐敗とは政治家が賄賂を取ることじゃない、それは政治家個人の腐敗であるに過ぎない。政治家が賄賂を取っても、それを批判できない状態を政治の腐敗というんだ。
安倍晋三と細貝は、もちろん金銭的な賄賂のやり取りをしているわけではない。しかし、利用し・利用されの関係にあることは、申請書や施政方針演説の件や、上記の道徳教科書の件で書いたのと同じことである。「もり・かけ」の事案でも、全くおなじようなことが見られた。
こういうことばかり見せつけられて、批判の声が大きくならないのは、ヤン・ウェンリーが言ったように、我々の社会が腐敗しているからではないだろうか? そして、その社会の腐敗そのものこそ、数々の安倍晋三案件の背骨となっているのではないだろうか?
ラトビアにあった本物の下町ボブスレー
今回下町ボブスレーに勝ったラトビアのBTC社は、元ラトビア代表選手が社長をやっている会社である。
社長はケガで競技を断念し、酒浸りの生活を送っていたが、前社長にスカウトされ、その後新社長に就任した。それから数年後、たった6人の小さな町工場で、世界トップクラスの成績を残すボブスレーを制作するまでに至る。これこそ本物の下町ボブスレーではないのか? 韓国チームも自国のヒュンダイが作り上げたボブスレーを採用せず、BTC社製を採用したという。
ボブスレーは、BMWを始めとした世界の名だたるメーカーが制作しているような大変な世界なのだが、そこにラトビアの「本物の下町ボブスレー」が乗り込んできて、採用を掻っ攫うとは、なんとも小気味良い話ではないか。
工房の雰囲気はこれ。まさに町工場そのものである。*7
厳粛で、シンプルで、飾り気がなくて、それでいて満ち足りた雰囲気がある。これこそ本物の「ものづくり」の現場なのではないか? 過剰な自己PRや、政治家の後押しなどいらないのである。そんなものは、むしろ邪魔ですらある。
下町ボブスレーが消えたあとに、道徳の教科書に何を載せるべきか?
日本の下町ボブスレーに乗る安倍晋三の写真は、間もなく道徳の教科書から姿を消すだろう。籠池のことを「かご…いけ…さんですか?」などと「忘れて」しまったように、細貝のことも下町ボブスレーのことも、安倍晋三はおそらく「ほそ…がい…さんですか?」などと「忘れて」しまうのだろう。*8
日本の下町ボブスレーが道徳の教科書から消えた跡に、一体何を載せるのがふさわしいのだろうか? 自分としては、「2つの下町ボブスレー」というタイトルで、今回の経緯を載せてほしい。
実績を残さず、政治の後押しでのし上がろうとして、「栄光」の直前で失墜する日本の下町ボブスレーと、地道に成果を積み上げ、オリンピックへの機材提供という成果を積み上げた、ラトビアの下町ボブスレーを並べるのが、何より道徳の教材としてふさわしいと思料する。*9
バベルの塔の崩壊や、イカロスの墜落の神話に匹敵する、警句に満ちた素晴らしい道徳教育の材料だろう。
ある程度の大人であれば、グダグダ書かなくても、下記のように2つ並べたのを見るだけで、下町ボブスレー問題とは何だったのか、「何か」を感じ取ることができるはずである。
その「何か」を感じる感性を育むことこそ、正しい道徳教育といえるのではないだろうか?
1枚目:ラトビアの下町ボブスレー
— ボビー・ブラウン (@po_jama_people) 2018年2月8日
2枚目:日本の下町ボブスレー
目ン玉と脳みそが腐ってなければ、下町ボブスレー問題とは何がどうだったのか、これ見ただけで瞬時に把握できるだろう。 pic.twitter.com/evPCM3Ifwz
*1:なお、2位を獲得した女子チームだが、メンバーのジャズミン・フェンレイターはアメリカとの二重国籍者であり、アメリカ代表としての五輪出場経験もある。
*2:自分も決して嫌いではないが、最近はもうこういうのを「作り」すぎである。一々作るな。そういうのをPRするのを日本人は一番恥じたはずだ。
*3:橋本聖子は元スケートのトップ選手である。スポーツの世界においては、何をおいても実績を出さなければ意味が無いことはわかっているはずなのだが、政治の世界に身をおくとこんなことになってしまうのか。
*4:なお、この写真、本当は写真を取った当時の経産大臣の甘利も写っていたのだが、その後1,200万円の賄賂を受け取ったとされ、辞任した件を受けてか、写真から削除されている。そのため、右側に不自然な空白が空いているのである。それも含めて「現代日本における道徳を、安倍政権としてはどう考えているのか?」とか、現在の籠池夫妻の置かれている境遇なども含めて考えると、大変背筋の寒い思いのする話なのである。
やってること完全にスターリンやん……。 pic.twitter.com/xiHmAlzbyo
— ボビー・ブラウン (@po_jama_people) 2018年2月8日
*5:下町ボブスレーと全く関係ないが、非常に気になるのが2020年東京オリンピックの自転車競技。これまで日本代表は、トラック競技なんかだと練習ではブリヂストンのフレームだが試合ではフランスのLOOK(世界で初めてフルカーボンフレームを作り上げたメーカーである)のフレームを使うケースが多かったと思う。ところが、東京オリンピックではどうも完全にブリヂストン縛りになりそうなのだ。
コーチの一人も「日本製の自転車で走ることは、選手にとっても誇りへ繋がるし、その誇りが結果の差に繋がると思う」とか語っちゃっているし。
ブリヂストン自身は自分たちのチームを持っているくらい自転車競技に力を入れいているメーカーだし、下町ボブスレーなどと比べては大変失礼なほど真面目に競技に取り組み、選手の意見を製品に反映させている。だが、自分のよく知るサイクルロードレースに関しては、チームブリヂストン・アンカーの主戦場はアジアであり、ヨーロッパの代表的なレースに出場したことはない。また、ヨーロッパのトップチーム(自転車競技は完全にヨーロッパ中心の世界なのだ)に機材を提供した事もない。つまり、同じアジアのメーカーとしても、台湾のジャイアントやメリダに対して、機材提供側としては実績として劣後しているのである。ここに政治が乗っかってきたりすると、ボブスレーと同じようなずっこけ方をしやしないか、大変気がかりである。
*6:「カンピオニッシモ(翻訳すると、チャンピオンの中のチャンピオンということか?)」を名乗ってよいのは、恐らく未来永劫、ファウスト・コッピとエディ・メルクスだけである。
*7:創業当時のコルナゴとかもこんな雰囲気だ。コルナゴのフレームは、エディ・メルクスの数々の勝利に貢献した。
*8:安倍ちゃんが忘れてしまうよりもっと早く、スポンサー様方を「忘れて」頂くために、大田区としてはいち早く手を打ったようなのである。
1枚目:去年の9月くらい
— ボビー・ブラウン (@po_jama_people) 2018年2月9日
2枚目:昨日
本当に皆さん変わり身が早いんだからw pic.twitter.com/n7PiXf0nwb