3/27、佐川の証人喚問が行われた。今後刑事訴追を受ける可能性もあることから、当然の展開というか、殆どが証言拒否という展開だった。
当然の権利を行使したまでといえばそうなのだが、この証人喚問で明らかになったことは殆どない。決済当時の理財局長だった迫田や昭恵夫人も含めて、色んな人を証人喚問に呼ぶべきである。
それにしても、佐川証人喚問に至って、本件はなんだか「野望の王国」で聞いた話に似ているなぁと思ったので、ちょいと小ネタとしてこのエントリーを書いてみたくなった。今回のエントリーそんなに真面目な内容ではないし、漫画「野望の王国」のネタバレも含んだ内容なので、先に内容を知りたくない人は読まないでいただきたい。
「野望の王国」とは
橘征五郎と片岡仁という、東大法学部に所属する文武両道の二人の男が、暴力と知略を駆使して日本を制圧する話。1行で書くとこのようなものである。
最初の画像の、右の人物が橘、左の人物が片岡である。
原作者は雁屋哲。あの「美味しんぼ」の原作者でもある。「美味しんぼ」は雁屋哲の手がけた作品としては傍流と言っていい内容である。雁屋哲といえば暴力漫画。「ヴァイオレンスの雁屋」とまで言われるほどである。その雁屋哲の、暴力漫画の頂点とまで言われる作品が、「野望の王国」である。*1
橘征五郎は神奈川県下の暴力団「橘組」の五男だ。そして、橘征五郎と片岡仁は、橘組の力を自分のものにし、組織を拡大して日本社会を牛耳ろうとする。二人は東大法学部に入れる図抜けた知性の持ち主であり、また第一話でも描かれるように、万年ドン尻の東大フットボール部をアメリカの大学選抜チームに勝てるチームにしてしまうほどの、屈強な肉体の持ち主である。
橘征五郎は、実家が暴力団であるため、たとえ東大法学部を出ても、企業や官公庁には入れない、つまり日本社会には受け入れられないものと覚悟をしている。また、兄の征二郎、妹の文子とともに妾腹だったので、本妻の子である征一郎、征三郎、征四郎によく虐められた。そういった経緯もあり、権威や社会に抑圧されることに対する強い嫌悪感を持っており、それが「野望」を抱くようになった切っ掛けとなっている。
生まれ持った力と宿命という、わかりやすい動機である。一方、征五郎の友人である片岡が、征五郎の野望の手助けをする理由は、存在すること自体は序盤に匂わされるが、具体的な内容はかなり終盤にならないと出てこない。
片岡が野望を抱いた理由
片岡が野望をいだいた動機は、下記のようなものである。
国有地転売の話である。「転売して利益を得る」のところ以外、森友学園を巡る話と途中まで一緒である。現実の展開は、土地の転売どころか、公文書を国会答弁に合わせて改竄するなどという、「野望の王国」を更に超えて荒唐無稽な感すらあるが。*2
佐川よ……
このあとおそらく佐川は、公文書改竄を巡る件で逮捕され、拘置所に入れられるであろう。そこでどうなってしまうのか。
証人喚問。まあ、普通に考えたら喋らないわな、と思ってはいた。だが、正直、全部喋ってしまったほうが安全だったのではなかったか?
ただでさえ現内閣は某氏など(あえて実名は書かない)、工藤会との関係も取り沙汰される人物もいるのである。そして、近畿財務局の担当者も自殺している。
これ以上の惨劇は防がなければならない。そのためにも、全てのことはオープンにして話すべきではないか?